やめる力を磨こう
日本人はとても生真面目だ。
特に内向型人間は不安症の人が多いので、事前にしっかりと準備をすることに多大なエネルギーを消費する。
あれをやろう、これもやろうと様々なことをやり始め、不安要素を極力落とそうとする傾向にある。
また、日本には前例を踏襲することを強く求められる風潮がある。
昨年はこうしたのだから、今年もこうしよう。
上司が言ったのだから、あまりやる意味を感じないけど一応やっておこう。
そんな感じで無駄だと思うことをやめられないでいる。
この慣習は恐ろしい。
なぜなら、一向に新たなことを始める余地が生まれないからである。
新たなことを始めるには、まず余白を作る必要がある。
つまり、無駄なことをやめるのである。
やめることが第一歩なのである。
それができなければ、何も新しいことは始められない。
ひたすら同じことを繰り返すのみである。
日本のこの現状維持を良しとする文化は何とかしたほうがいい。
ここがかわらなければ、世界で勝つことなど無理だ。
周りの国からどんどん置いていかれる。
近年は、インドネシアやミャンマーといったASEAN諸国や、アフリカ諸国においても、デジタル技術を活用したイノベーションが多数生まれている。
日本ではなぜイノベーションが生まれないかという議論をよく聞くが、現状維持を良しとする国でイノベーションが生まれるわけない。
規制や縛りが強すぎるのである。
何よりも大事なのは、やめる力である。
これまでやってきたことをやめるのである。
これには、強い意志と決断力が必要になる。
これまでやってことをやめるのだから、必ず文句を言う人がでてくるだろう。
あなたがやめようとすることをやめさせようとする人も出てくるだろう。
しかし、屈してはいけない。
強い意志を持って断固やめるのである。
日本人は一般的にやめるのが苦手なので、やめるという決断ができるだけでかなりのアドバンテージになる。
これからのリーダーに必須の力になるだろう。
やめる力を身につけた時、新たな人生が開けるはずだ。